以前、「塗膜の判別実験をしてみよう♪」でもご紹介させていただきました、
ラッカーシンナーを用いた塗膜の判別を再度、数を増やして行なってみました!
今回も前回と同じく、水谷ペイントの塗料を用いてご紹介します。
シンナーテストとは
シンナーテストとは、溶剤塗料の希釈等に用いられるシンナーを用いて、
現状塗られている塗膜が何の塗料なのかを調べる塗膜判別調査のことです。
塗り替えをしたくても現状塗られているものが何か分からないまま塗ってしまうと、
旧塗膜が溶けてしまったり、塗料がうまく乗らず塗れなかったり、トラブルの原因となります。
そこで、判別する方法としてシンナーテストというものがあります。
詳細はこれから説明するのですが、主にラッカーシンナーを用いて
現在塗られている塗料がどういった種類の塗料なのかを調べよう!というものです。
もしこれから塗り替えをご検討されているのであれば、ぜひ調べてみてくださいね。
用意するもの
・ウエス(Tシャツのハギレなど)
・ラッカーシンナー
★シンナーには様々な種類がありますが、必ずラッカーシンナーでおこなってください!
塗料シンナーは×です!
・ビニール手袋やゴム手袋
・マスク
シンナーは匂いきついので、マスクを装着して行うことをおススメします!
やり方
手順は以下の通り。
①布にラッカーシンナーを染み込ませる。
②塗膜をシンナーを染み込ませた布でこする。
③結果を見る!
1液エマルション(水性)系
1液エマルション(水性)系(水系ボウジンテックスアルファ)は
ラッカーシンナーを染み込ませた布でこすると粘り気が出てきます。
そのまま強くこすると画像のように塗膜が剥がれたような感じになりました!
1液エマルション(水性)系は溶けるというより、粘り気が出て剥がれるといった感触です。
前回はラッカーシンナーを垂らし、数分置くと膨れ上がってきました。
1液溶剤アクリル系
1液溶剤アクリル系(ボウジンテックス#1000)は
ラッカーシンナーを染み込ませた布でこすると溶けます。
拭き取って汚れが落ちるように、塗膜が溶けました!
1液溶剤アクリル系であるボウジンテックス#1000は弱溶剤塗料と言われています。
一般的に塗料用シンナーで希釈するものが弱溶剤で、
このようにラッカーシンナーが付着すると溶け出すことが多いです。
2液型ウレタン系/2液型エポキシ系/弱溶剤2液型シリコン系
2液型ウレタン系(ボウジンテックス#5000U)、2液型エポキシ系(ボウジンテックス#2000)、
弱溶剤2液型シリコン系(バイオマスR-Si)の3つは画像のように
程度の差こそあれど、布に色がつくだけで塗膜自体に大きな変化はありませんでした。
弱溶剤でも、2液型で活膜(塗膜の状態が非常に良いこと)の場合は溶けない場合もあり、判別が困難ですね。
ただ、テストによって塗膜が正常であると判別できると塗料の選択肢が増えるので、やってみる価値はありではないでしょうか(^^)!
いかがでしたでしょうか?
結果のように適さないものを塗ってしまうと剥がれや密着が悪い等の原因となり、
最悪の場合すべてサンディング等で削り落として再塗装するという結果になります。
そうならないためにも、適した塗料を塗るようにしましょう!
また、塗り替えのためにも塗った塗料をどこかにメモしておくと次の塗り替え時に
迷わなくて済みます。
これってどうなの?と疑問になった場合、ぜひご相談ください。
今回シンナーテストで使用した塗料はすべて販売当店で販売しています!
ぜひご検討くださいね(^▽^)/